Diary 2005. 3

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3月22日 (火)  

うるさいバーサン

同じ病室に年下の女性が入院してきた。ほぼ同世代、と言ってもいいでしょ、この中じゃ(爆笑)。まー、子持ちだから精神年齢は上だろうね。かわいそうに隣のベッドにいるワガママでうるさい田舎のバーサンにつかまってる。このバーサンはナースに同じことを何度も言うわ、人の見舞い客にも根掘り葉掘り身上話を聞いてくるわ、自分の自慢話をするわ。昨日Sちゃんが来たときはそそくさと食堂へ退散した。25日以降に見舞い客が来たら、どーすんぺ^^; 「日記書いてるので」とでもごまかしてくれー(爆笑)。


3月23日 (水)  

リハビリは漫才

PTのFさんとは同い年なので、もはや漫才のごとく会話を楽しんでいる。
「他の患者さんと対応が違くない? ・・・まっいいか。」
「そこまで言ったら言ってよー」
「他の患者さんに『コラッ』とか言わないよね。言葉は丁寧だしぃ」
「そうだね(笑う)。だれかがまじめにやらないから。」
「こんなにリハビリに燃えているヤツに? ねーねーどうなんすか」
来週からベッドサイドが漫才、いやリハビリの場所となるらしい^^;。


3月24日 (木)  

そ、そんなー

いよいよ明日かーと朝食を食べさせてもらうのを待ってた。やっとRayの担当ナースのUさんが来て開口一番、「悲しいお知らせがあるの。手術日の1日禁飲食だとこの前言ったけど、小林さんの手術の場合翌日から食べると腸が動かなくなる危険性があるというから、3日間禁食だって。ごめんねー」。
「そんなー」
「いつも完食してる小林さんだからつらいよね。飲み物は翌日から飲めるけどあとは点滴だね。点滴でおなか一杯になるという人がいるんだけれど」
「無理無理無理^^;」
「だよねー」
たなさえ、日曜に来ると、ベッドに張り付けられた上おなかすかせて2歳児レベルで機嫌が悪い奴がいるので、やめたほうがいいみたい(爆笑)。


3月25日 (金)  

手術の理想と現実!?

手術当日。点滴の針を射しにR先生がいらっしゃった。R先生はこの病院での主治医で、ボーイッシュな知的美人女医(だれかさんと同じ系統でも、「知的美人」だ^^;)。自己血採取の時もそうだったが、Rayは不随意運動で血管まで動きまくり、針を射すだけでも難しいらしい。でもR先生は百発百中。
「小林さんの血管に針を射した時、いつも『私って天才!』と思う」「そうかも知れません。」(本当に「天才!」と思ってしまうのはこの6週間以上後だったりするわけで)
9時半にストレッチャーで手術室へ。「見ていてくれ」と人差し指で差し出すポーズはしなかったが(爆笑)、気持ちはそれに近かった。手術室には山梨の病院のY先生、コノ病院の整形外科部長でこの前さんざん脅かされたS先生とR先生が。BGMに好きなCDを持ち込んでかけてくれるというので、ウルフルズのアルバムを持ち込んだが、2曲目の途中で全身麻酔がきいてきた。

「あれっ、さっき見てた天井じゃん」と目が覚めたら、左股関節が今までに経験したことがない痛みを。手術が終わり、これから手術室を出るときだった。手術は6時間かかったらしい。痛みにうなされながら、朝までいた病室でなくナースステーションのとなりにあるハイケアルームに運ばれた。左股関節だけでなく腰まで痛む。痛むと暴れ、暴れると余計に痛む。手術で関節を固定するためのワイヤーが折れるのも時間の問題だろとどこかで思うほど暴れ痛むのだが、しゃべる余裕なんかなく、ただただうなるだけ。
 『気がついたら病室のベッドの上だった』
なんて冗談にも言えない現実だった。


3月26日 (土)  

おしっこなんかどーでもいいから...

胸には心電図のパッド、左手の人差し指には酸素濃度計、口には酸素マスクをつけられ、ただただうなるだけ2日目。。ナースなんか嘘つきだとわかった^^; 「痛む時は我慢しないで言って下さい」と言ったくせに、「痛み止めの座薬は6時間おきにしか使えません。あと2時間待って下さい」だってさ(爆笑)。朝(?)R先生に筋肉注射を打っていただくまで、痛みでほとんど眠れなかった。

そういう奴に夜中事件?が。「おなか張ってないかい。おしっこも少ないし」とナースのKさんが気かついた。膀胱にはバルーンが入ってる。点滴をしていてかなり多くでるはずだと。「おなか痛くない?」「そういえば‥‥」。周りが、当直の外科の先生を呼んでだの、レントゲンだの、エコーだの、騒ぎだした。おなかを切って直接尿を出してから、バルーンを入れ直したらしい。
その頃当の本人はこう思っていた。「おしっこなんかどーでもいいから、脚と腰の痛みをなんとかしてくれー」(爆笑)。それくらい痛かった。


3月27日 (日)  

バカは死ぬまで治らない^^;

昨日までの激痛はウソのよう。一山は越えたらしい。「イニシャルがR.Kでしょ。昔から歩けないっちゅーのに、アールケーなんてなんだんだと思ってた(笑う)」とナースに冗談を言い始め、りんごジュースも少しずつ飲み始めた。そーすると激痛で忘れてたことを思い出した。おなかがすいたのである(爆笑)。
高級大型スーパーで総菜を買って、レジで払って待ちきれなくて店内で食べようとしたら‥‥目が覚めたとか、そば屋で天麩羅そばの大盛りを注文して来て食べようとしたら‥‥目が覚めたとか、睡眠をとる度に食べ物の夢をみるのである(爆笑)。自分でも呆れた。
そういえば、19の時入院して検査のため朝飯抜きっちゅー時悟った。「人間いつ食べられなくなるわからないから、食べられる時に食べておけ」。普通食べざかりが終わる年齢にハイパーになったのは言うまでもなく(爆笑)。「人間いつ動けなくなるかわからないから、暴れられる時に暴れておけ」、そういう奴みたいだぜ(爆笑)。


3月28日 (月)  

6週間の寝姿

やっと朝ごはんを食べられた。30度のベッドアップといってもほとんど寝たまま食べるもんで、ナースが誤飲を恐れ、しばらくはお粥と軟菜食。食後は水分でおなか一杯になるのだが‥‥(爆笑)。Uさんに食べさせてもらい、体も拭いてもらった後、ハイケアルームから元の病室へ戻ってきた。

さてここで6週間の寝姿を説明する。浴衣に、両足に血栓予防の包帯を巻いた上、2週間くらいはフットポンプの世話になった。腰にはアノ体圧分散パッド、両脚は病院の厚さ5センチのスボンジに載せ、その上に体位交換(体交、と略するんたろうと思うんすけど)の時に発揮するバスタオルを敷いて仰向けに寝ている。その時股関節の手術の後内股を予防するため、普通は箱のようなカタイものを両脚の間に挟み固定するらしい。Rayの場合不随意運動がありカタイものだとストレスになるということで、厚さ15センチの二つ折りができるクッションを病院の枕カバーに入れて、Rayの力でも動かないようソレに砂嚢を入れたモノ(股枕)を両脚の間に挟み、その上で痛みに合わせスボンジや小枕で脚の向きをナースが調節してくれる。
横向きになる時は、股枕をどかして、手術した左脚を必ず上にして横を向かせてもらい、両脚の間にスボンジ等複数入れて小枕で微調整して、仰向けにならないよう背中をアコーディオン状のクッション(というか大きな重し)で固定してもらう。
こう文章にしても、かなり面倒な格好だ(爆笑)。


3月29日 (火)  

The time with iPod

毎日午前中は体を拭いてもらい着替えをしつつ、1時間くらい体交してもらい横向きになる。午後には4時頃から1時間横向きになる。仰向けの時は、ベッドアップしても手が使える訳でないので、廊下をウロウロしているナースたちに『かまってくれ光線』を送っている(爆笑)。目が合ったナースが手を振ってくれたり、通り過ぎたかと見せかけて戻ってピースをしてくれたりする。ところが横向きは窓の方を向くので、『かまってくれ光線』は送れなくなる。そんなときはヘッドホンをつけてもらって枕元にiPodをおいてもらう。枕元においてもらえば操作はできる。横向きの時間が音楽鑑賞タイムとなった。


3月30日 (水)  

『メシ食わせてくれオーラ』

Rayが出すのは『かまってくれ光線』だけではない。手術前から出してナースのキョウコちゃんに「怖いんですけど、そのオーラ」と言われたほど。それは『メシ食わせてくれオーラ』(爆笑)。特に朝と夕方、たぶん40人以上の病棟の患者さんを3人のナースで看ている。そこにはもちろん手術直後の患者もいるし、わがままな患者、もちろん薬を飲ませたりトイレに連れて行くというケアが必要な患者がいて、てんてこ舞いだ。食事介助が必要なRayなので、食事が目の前に来て20分過ぎても食べられない。さすが周りも「かわいそうだね」「少しは怒りなさいよ」と言ってたけど、「仕方がないっすよ、腹減ったけど」。てんてこ舞いなのはわかってるのに、怒るのも無駄じゃないっすか。いつかは食べられるわけだし。でもオーラは出てしまってたりして、余計に怖いらしい(爆笑)。
大学に入るのに3年、就職するのに4年かかったやつが、「(入院から復帰までに)1年はみてくれ」と言われたんすから、その中の20分や30分は人生には全然問題ないっすよ。のちに同じ部屋の人に言ったら、「若さが感じられない」と笑われちった(爆笑)。


3月31日 (木)  

何だよこの会話

リハビリではベッドの上で脚の屈伸・開脚と両腕の筋力保持をやっている。Fさんはストレスのはけ口となる。かわいそうに(爆笑)。その時の話題はR先生のこと。
「R先生って誰かに似てなくない? その誰かがこの前から考えても出て来ないけど」とFさん。
「うーん、野球帽を横に被せれば、どこかで見たいたずらっこのイラストのようだ」
「何それー。そんなのじゃなくて有名人で!」
「わかんないな。でも美人だよね。実際の医療現場に松嶋奈々子がいたらケバ過ぎるよ」
「『救急救命24時』か。江口洋介のようなドクターがいたら教えてよ。」
「そういえばソコの糖尿の人を診察にきた内科の先生も美人だったー」
「違うっ、女の先生じゃん」(爆笑)。
とてもリハビリ中のPTと患者の会話だとは思えない内容^^;


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