4月1日 (金) 1週間でワイヤーが折れたのか!?昨日のリハビリの後から、なんか左脚が痛い。ナースに何度も脚の置き方を小枕で調節してもらったが、やはり痛い。夜になると痛みが増して、朝イチでレントゲンをとることになった。「1週間でワイヤーが折れたのかー、ウソだろ」と思ったほどで、痛くて寝不足。朝R先生に筋肉注射をうっていただいた。レントゲンの時は半分寝ていた。 気が付いたのは病室で、横向きの体勢で左脚が痛みだした時。「どうだった?」とUさんに聞いた。「なんともなかったよ。よかったね」。ほっと一安心。しかしまだあと5週間はある。痛みはまだまだ続くんすかね、コレ。
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4月3日 (日) うーん難しい^^;寝ていて何が一番大変か。それはやはり排便。排尿はもともと人がいたり緊張したりすると出なくなるという変なカラダなので、6週間の間バルーンを入れたままだった。だが日頃ヨーグルトとコーヒーでやばいほど回腸なのに、身体を動かせないのは大きいし、カーテンを閉めたって6人部屋、落ちつかない。薬を飲まなくては出ないし、少し飲むとおなかがゴロゴロ・ピーヒョロぴー、と落差が激しい。朝食に出る牛乳をヨーグルトにしてもらって、朝食後にアイスコーヒーを飲ませてもらうことにした。それでもナースたちの朝の申し送りの時間とぶつかり、「ちょっとお待ちください」。ちょっとタイミングを逃すともう出なくなる。毎日出るようになったのは術後4週間くらいたった頃だった。
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4月4日 (月) ドラマより面白い『ナースのお仕事』この病棟の看護師長が変わった。世の中は年度始め。時は確実にすぎていくと実感する。
この看護師長と、体は小さいのに鬼の指導教官というか模範ナースのような人が50歳代なのだが、40歳代なんか少なく、中心は20歳代から30歳代と若い。30歳代なかばでベテランというようなカンジ^^; 美人も結構多い。Uさんは新人の方ではあるが、中高生の息子さんがいるお母さんには見えない。人のことはかなりの心配性なんだけど、よく転ぶし、今何をするか忘れるし、1度外来で会った自分の担当患者の性別を間違えてるし(カルテをみなよ(爆笑))。夕方ドラマの再放送でも見るかと思ってテレビをつけたら、『ナースのお仕事』だったので、「ドラマより絶対面白いよな」と消した(爆笑)。
主任のOさんも40歳目前。「主任」といえばドラマでは松下由樹か・・・。いや何カ月前に見た松下由樹の体型には近いか(爆笑)。いつも「お・ば・かー」と言いながら目の前に現れる。そして二言めには「Rayちゃんの鼻の穴が大きくて、目立つんだよね」と掃除してくれる(爆笑)。面白い主任さんである。
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4月5日 (火) 誰も知らない子守歌向かいのベッドにRayと同じ日に入院してきたハツコさんがいる。96歳、さすがに息子さんの顔を時々忘れるお年頃だが、食欲はすごい。たまに聞かれる言葉使いは、関西のいいトコのお嬢さんだったということを想像できる。顔も性格も穏やかでナースコールも押さず(ナースコールの存在も忘れるのかもしんない)、まさに生き仏のような人だった。ナースたちの間では「423号室の窓際の2人は『なごみ系』だ」と言われていた(片方は毒舌をはきまくるのになぜだ(爆笑))。 この頃消灯30分後くらいに歌っているような声がかすかに聞こえてくる。はじめは病院だけにこの世では聞こえてはならないヤバイ声なのかと思ったが(爆笑)、どー考えてもハツコさんだ。ただ同室のおばあさんたちには耳が遠くて聞こえないし、若いママは寝付きがよくて聞こえてはいないらしい。何を歌ってるのかはしばらくはわからなかったが、、、、。 ♪ねんねんおこりこ おこりこ〜 坊やは良い子だ ねんねしな〜 翌日Uさんに「ハツコさんが子守歌を歌っているのを聞いたよ。すげー優しい声だった」と言ったら、「へーハツコさんの子守歌、私も聞きたい」。でも半信半疑ぽかった。昼間にも歌ってくれたのだが、必ず他の患者さんたちがリハビリに行っていてナースも来ない昼前だったりして、どーやって証明するかと(爆笑)。
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4月6日 (水) どちらも現実、自分は。。。この頃夜になると痛み止めを飲んでも左脚が非常に痛くなる。骨がひっつき始めてるのか、それとも‥‥。痛みを堪えるために、久しぶりにテレビを見ることにした。ぴったりの番組を。『所さんの笑ってコラえて!!』(爆笑)。 「男子新体操部の旅」のコーナーでは、強豪と言われる新体操部の高校生たちの全国大会までを追っていた。部員が足りなくて大会に出場できなかったり、学校に専用の練習場がなかったり、エースが負傷して控えの選手が四苦八苦して技を覚えたり‥‥。彼らは亀裂骨折をしてもトレーニングはやめないし、脚が痛んでも必ず大会に出場できると信じ、「自分より上がいるので、それを目指す」と言う。 今いる病室では、『更なるリハビリのため』の転院が決まったおばあちゃんが「こんな身体になって情けない」と嘆いている。『更なるリハビリのため』は建前で、病院は3カ月以上入院してる年寄りをおいておくんじゃ儲からない、本人はウチに帰りたがるが家族は面倒を看られないというコトらしい。学生時代授業で聞いていた高齢社会の現実がココにある、と思うとつらいというか滅入る。テレビの高校生たちと別の世界みたいだ。 でも今自分がやることは高齢社会を考えることではない。復帰することだ。歳だってココのおばあちゃんより高校生たちの方に近いのだ。夢だけを追いかけ現実もしらなかったり、無理ができたりする歳ではなくなったけど、まだまだこれからやるべきことはある。自分を試し、一社会人として成長することだ。そのために復帰しなければならないのだ。忘れかけていた^^;
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4月7日 (木) 胃袋は絶好調!夕方同室の糖尿の人がベッドで栄養士の人からカロリー管理の個人レッスンを受けていた。「天ぷらはカロリーがありますから・・・」とか「同じマグロでもトロより赤身がカロリー低いです」と講義している。太ってる栄養士に講義されても、健康な奴になら全然説得感がないんだけど・・・(爆笑)。この時間に病院で間違っても出てこないものの名前を聞いてるとやばい(爆笑)。死にそう。終わってから「腹減ったよー」とつぶやいたら、それを聞いてたUさんが「お粥やめてご飯にしよう。なんなら大盛りにする?」。「するする」とマジで答えた。
翌日の昼、ご飯どんぶりより一回り大きいどんぶりに小ぶりのおにぎりが9個入っていた。もちろん全量摂取(爆笑)。あれーっ、どこかでロキソニン(痛み止め)を飲んで胃潰瘍になった人がいたと聞いたんだけど、胃袋は絶好調だぜ^^; 「ベッドで動けないのに9個もおにぎりを食うやつがいる」と病棟中の噂になったらしい(爆笑)。
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4月8日 (金) 手術後初のシャワー今日は抜糸。正しくは抜コウらしい。傷口はホッチキスみたいなものでひっつけたそうである。横向きに寝かせられ、R先生にやっていただいた。太ももの表面がチクンチクンとしたが、痛みはあまりなくすぐに終わった。 抜糸が済めば、手術後初のシャワーだ。半月ぶり。ストレッチャーに移り、シャワー室へ。浴衣を脱がせ脚の包帯をはずしたり、股枕をビニール袋に入れてテープで入り口を塞いだものを股の間においたり、UさんとベテランナースのHさんは忙しい。Hさんは頭から、Uさんは脚から洗う。間違って内股になると痛く騒いでしまうが、エステみたいだ。半月の間体を拭いてもらってたが、やっぱりシャワーは気持ちイイ。 シャワーの後UさんとRayが言う言葉がある。「あ゙ー、これでビールが飲めたらサイコーなんだけどね!」(爆笑)。
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4月9日 (土) 桜の見ごろ午後年下の友達、SちゃんとNちゃんが見舞いに来てくれた。「手術前のRayさんと顔が違うよー」と言われた。今日は下界では桜の見ごろだそうだ。しかも最寄り駅からこの病院までの道は桜並木で、この病院の『丘』(築山)にも桜が植えられている。すげー満開で、明日はもうダメになると、2人とおふくろが窓の下を見てしゃべってた。でもこっからだと青空と白い雲しか見えない。別に去年までは「桜かー」と買い物ついでに見た程度で、『花見』という名目で居酒屋で飲んでたほど、花より団子なやつなんす(爆笑)。でも今年は、見られなくてなぜか無性に悔しい。来年こそは花見を楽しもうと誓うが・・・、やっぱり居酒屋にいるような気がする(爆笑)。
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4月10日 (日) 罪なやつこの頃「小林さん」と呼ばれなくなった。隣かそのまた隣に「コバヤシさん」が入院してきたらしい。手術直後はねこ好きナースのAさんしか「Rayちゃん」(とねこを呼ぶようになんとも言えない甘い声で^^;)と呼ばれなかったが、もうナースのほとんどが「Rayちゃん」になった。 でも毒舌が増したのもこの頃。こそこそでもケータイでも使えるとかならやっちまうけど、無理^^; どか食いして同世代のナースたちとFさんに遊んでもらうしかないやん(爆笑)。「看護婦さんをからかって入院生活をこんなに楽しんでいる患者は他にいないよ」と昨日おふくろにも言われたけど、「楽しんだほうが勝ちじゃん」(爆笑)。顔は毒舌の『ど』もいわなさそうと言われるのに、罪なやつ^^;
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4月11日 (月) 何もそこまで言わなくても.....毒舌も言えない?ナースがいる。言えないというより言う間を与えてもらえない、いや言う必要がないほど、自虐的なこと?を言って患者を笑わせるベテランナースのHさんだ。「ちょっと待ってねー。私のお尻ちゃんが大きくて、(床頭台とベッドの)間に入れないんだけどさ、よっこらっしょ。」「こんなに汗をかいてるのは私だけ? 冬でも半袖なんですよ、私。」「おめめちゃんが小さくて見えなかったですよ、体は大きいのに。」「娘とゆうべ一緒にお風呂に入った時、娘が何て言ったと思います? 『お母さんのお尻はゾウのお尻だ』って(爆笑)。それを聞いたダンナも『そうだ、ゾウの尻だ』とか。どういう家族だっつーの(爆笑)」と、何もそこまで言わなくてもと思うほど、次から次へ言うから、笑い転げる。Hさんが病室に入ると笑いが止まらなくなってしまった。
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